サブ3.5の練習方法

サブ3.5達成のための練習・トレーニング方法【フルマラソン3時間30分切り】

更新日: 著者:RUNNAL編集部

マラソン好きの市民ランナーなら、フルマラソンでのサブ3.5達成を目標にしているランナーも多いでしょう。サブ4を達成した次の目標となるサブ3.5は、達成ハードルが上がる高い目標であり、市民ランナーの達成意欲を駆り立ててくれます。

今回の記事では、フルマラソンでサブ3.5(3時間30分切り)を達成するための練習方法のおすすめを紹介しています。サブ3.5達成へ向けてのトレーニングにて多くのの市民ランナーが気になるであろう、jogやLSD、ペース走、ビルドアップ走、インターバルなど各練習メニューの設定距離や設定ペースの目安も紹介しています。さらに、大会本番のサブ3.5達成のための推奨ペースも紹介しています。次の参加予定のフルマラソンで絶対に3時間30分を切りたいというランナーは是非参考にしてみてください。

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サブ3.5とは

サブ3.5とは

フルマラソンのサブ3.5とは、フルマラソン(42.195km)を3時間30分以内のタイムで完走することです。3時間00分00秒から3時間29分50秒がサブ3.5となります。サブ3.5はサブ4を達成したランナーの次の目標となるタイムであり、その次に控えるサブ3という大きな目標の通過点でもあります。サブ4とサブ3はレベル差に大きな開きがあるので、いつの日かサブ3を目指すランナーにとってはサブ3.5を達成を目指すことが大きなモチベーション維持となります。

サブ3.5達成の難易度

サブ3.5の難易度

フルマラソンにおけるサブ3.5の達成難易度はかなり高いです。男性ランナーの場合の達成率は10%前後、女性ランナーの場合は3%前後とかなりの狭き門です。サブ3.5達成の平均ペースは「4分59秒」で、サブ4の「5分40秒」に比べて1キロあたり40秒も速くなります。42キロの距離を5分を切るペースで走り続けるというのは中々大変で、サブ3.5は簡単に達成出来るものではありません。特に女性の場合は、男性のサブスリー達成に匹敵するほどの難易度です。

もちろん、サブ3.5はハードルが高い目標ですが、決して実現不可能なものではありません。陸上経験が無く社会人になってからランニング・マラソンを始めた人でも、練習を重ねていくことで達成可能なタイムです。サブ3(3時間切り)となると、30代以降になってからランニングを始めた人が達成するのはかなり難しい目標となりますが、サブ3.5なら努力を重ねていくことで十分に到達可能です。

サブ3.5達成のためのペース

ペースを確認するランナー

マラソン大会本番でサブ3.5をギリギリ達成できる平均ペースは、「4分58秒」です。スタートから4分58秒で走り切るとギリギリ3時間30分を切ることが出来ます。もちろん、このペースを目標ペースに設定しても良いのですが、スタート直後の混雑や終盤の失速などを考慮して「4分50秒」ぐらいに設定するのが無難です。このペースだと、30キロまでに5分程度の貯金を作ることが出来るので、後半に多少失速してもサブ3.5達成出来ます。

スタミナに自信があるランナーの場合は、後半にペースを上げるネガティブスプリットを意識し、「5分から5分5秒」ぐらいで余裕を持って走り出すのも良いです。ただ、多くのランナーはスタミナ型というよりもスピード型。30キロ過ぎ辺りで失速する人が多いので、その点を考慮して、前半にある程度の貯金を作る走り方「ポジティブスプリット」で4分50秒を意識して走り出すのが良いです。日々の練習でも、大会本番の推奨ペースである4分50秒を強く意識し練習に取り組むことが大事です。

サブ3.5達成のための練習・トレーニングメニュー

トレーニングをするランナー

サブ3.5を達成するためには、毎日同じ練習ばかりしていてはダメです。スタミナを鍛えるためにロング走をしたり、目標レースペースでペース走をしたり、目標レースペースより速いペースでインターバル走をしたりと、毎日違った距離、ペースで走ることで練習にメリハリをつけることが大切です。そうすることで、走るための能力を総合的に高めていくことが出来、3時間30分切りがグッと近づきます。

スタミナ系練習

スタミナ強化で走るランナー

サブ3.5達成のために欠かせないのがスタミナ練習。サブ3.5を達成出来ないランナーの多くの原因はスタミナ不足。ハーフマラソンのタイムは、既にサブ3.5射程圏内の1時間35分以内という方がフルマラソンで3時間30分を切れていないというのは明らかにスタミナ不足による後半の失速が原因です。多くのランナーは30キロ過ぎで、4分50~5分というペースを維持出来なくなり、あえなく撃沈してしまうことが多いです。そうならないためにも、週1回はスタミナを強化するためのロング走に取り組みましょう。平日は仕事で忙しく時間が取れないという方が多いので、スタミナ練習は土日のどちらかに1回取り組むと良いです。

LSD(2時間~3時間)

フルマラソンのスタミナ強化の代表格と言える練習がLSDです。ゆっくりとしたペースで長い時間走るLSDは、スタミナのある脚力を鍛えるのに効果的。30キロ過ぎで足がバテてしまわないように、2時間から3時間の時間走(LSD)に取り組みましょう。走るペースは6分から6分30秒を目安にします。

距離走(20~25km)

LSD同様に持久系練習の定番となっているのが距離走。フルマラソンでサブ3.5を目指すランナーは、練習で20~25kmの距離は走っておきましょう。頻度は週1回で大丈夫です。土日のどちらか時間がある時にLSDか距離走で長い距離を走っておきましょう。また、距離走は長い距離を走ってスタミナを養うのが目的なので、ペースは目標レースペースより遅くて大丈夫です。ペースは、5分15秒から30秒あたりを目安に。

スタミナ&スピード系練習

速いペースで走るランナー

サブ3.5達成へ向けて重要となる練習「スタミナ&スピード系練習」。この練習は目標レースペースに近いペースで走るので、サブ3.5を走るための実践的な走力を磨くことが出来ます。もちろん、この練習ばかりしているとペース走のタイムは伸び悩むので、スタミナ強化の練習としてロング走、スピード強化のためのインターバル走などと併用することで、絶大な効果を得ることが出来ます。しっかりとメリハリをつけた練習をこなしてれば、ペース走のペースや距離が伸びていくはずです。

ペース走(15~20km)

フルマラソン目標達成のために重要となるペース走。サブ3.5を目指す場合、目標レースペースは4分50秒なので、そのペースで15~20kmを走ります。当然最初から20kmを4分50秒で走れるわけはありません。本番の大会直前にある程度の余力を残しつつ、キロ4分50秒で20kmを走り切れるように、ペース走に取り組んでいきます。そのため、最初はキロ4分50秒~5分ペースで10キロからスタート。スタミナ練習で持久力をつけつつ、スピード練習をスピードを底上げしつつ、徐々にペース走の距離を伸ばしていき、20kmペース走を4分50秒ペースでこなせるようにしていきます。

ビルドアップ走(15~20km)

週1回ペース走をするなら、3回に1回はビルドアップ走に変えてみましょう。ビルドアップ走は徐々にペースを上げていく練習で、フルマラソン後半でペースアップ出来る走力を養うことが出来ます。30キロ以降のバテ対策に有効なので、ビルドアップ走も取り入れましょう。ビルドアップ走のペースは、ペース走の平均ペースと同じになるように設定。例えば、15kmペース走を5分でこなしている場合は、5kmごとに「5分15秒→5分→4分45秒」といった具合にペースアップする15kmに取り組みます。

スピード系練習

スピード練習をするランナー

サブ3.5は「平均4分58秒」ペースで走る走力が必要。一般的なポジティブスプリットで走るなら「4分50秒」で走る必要があるので、4分50秒というペースが楽に感じるようにスピードの底上げをしておきたいところ。短い距離を速いペースで走る練習は、心肺を追い込むことが出来るので、心肺機能強化に効果的。心肺機能が向上すると、より速いペースでより長く走れるようになります。4分台のペースで走り続けるサブ3.5達成のためには無くてはならない練習です。週1回はスピード練習に取り組みましょう。

インターバル(1kmx5本)

スピード練習の代表格であるインターバル走。インターバル走は心肺機能、最大酸素摂取量向上に効果的な練習。インターバル走で4分50秒より速いペースで走っておけば、目標レースペースが楽に感じます。サブ3.5を狙うなら1kmインターバルを4分30秒ペースで取り組みましょう。つなぎのジョグは400mぐらい。本数は5本ですが、キツイ場合は最初は3本でOK。

ペース走(5~10km)

時短トレーニングとしてインターバル走が効果的ですが、インターバル走は苦手という人も多いでしょう。そんな場合は、5~10kmぐらいの比較的短いペース走に取り組むのがオススメ。普段行っているペース走よりも速いペースに設定して取り組むことで、心肺機能を強化することが出来ます。15~20kmのペース走をキロ5分で取り組んでいるなら、5~10kmのペース走をキロ4分45秒で取り組むだけでも心肺を効果的に追い込むことが出来ます。

サブ3.5達成のための1週間の練習メニュー例

走るランナー達

スピード型ランナー

休養
30~60分ジョグ6:00/km
10km走4:45/km
休養
30~60分ジョグ6:00/km
20km~25km走5:15/km
30~60分ジョグ6:00/km

スピード型ランナーの場合は、スタミナを強化する練習を重視。30km過ぎで失速しないスタミナをつけるために、週1回必ずロング走を実施しましょう。ペースは目標レースペースより遅くていいので、20~25kmぐらいの長い距離を走ることが大切です。また、スピードは十分にあるので、週1回のスピード練習はインターバル走ではなく、短い距離のペース走がオススメ。10kmのペース走を目標レースペースより速いペースで走り心肺機能を強化していきましょう。

スタミナ型ランナー

休養
30~60分ジョグ6:00/km
1kmインターバルx5本4:30/km
休養
30~60分ジョグ6:00/km
15km~20km走5:00/km
30~60分ジョグ6:00/km

スタミナ型ランナーの場合は、ペースを底上げすることが重要。そのため、週1回のスピード練習は1kmインターバルでしっかりと心肺を追い込みましょう。1km4分30秒という設定はなかなかキツイですが、スピードが付けばハーフマラソンのタイムが伸び、フルマラソンのタイム向上につながります。また、週末のロング走は、走る距離を伸ばすことよりも、ある程度のペースを保って走ることが優先。そのため、20~25kmの距離をゆっくりと走るよりも、15~20kmぐらいの距離を目標レースペースぐらいで走るようにしましょう。

サブ3.5達成のための最終仕上げ30km走

長距離を走るランナー

サブ3.5を達成するための最終仕上げは、30km走です。大会1カ月前から3週間前ぐらいに30km走を実施して、キロ5分前後である程度余力を残して走り切れれば大会当日に3時間30分でゴール出来る可能性がグッと近づきます。一人で30kmを走るのは中々大変なので、ランニング仲間と一緒に走ったり、30kmの大会を利用するなどして走ると良いです。

サブ3.5を目指して頑張ろう!

マラソンの練習をするランナーサブ3.5はハードルの高い目標です。達成出来たら、それは凄いことです。一ランナーとして、自分を誇りに持ちましょう。そのぐらいサブ3.5を達成できるランナーは、市民ランナーのごくわずかです。ただし、サブ3.5は継続的に練習を続けていけば、社会人になってからランニングを始めたという人でも到達可能なタイムです。頑張って練習に取り組めば、サブ3.5という勲章は誰でも手にするチャンスがあるので、是非その勲章を目指して頑張っていきましょう。サブ3.5を達成出来た次にはサブ3という大きな栄光が待っています。

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